SCM(サプライチェーンマネジメント)におけるPSIマネジメント業務の位置づけと需要予測

継続的なテーマであるSCM(サプライチェーンマネジメント)

1990年代後半に盛んに取り組まれていたSCM(サプライチェーンマネジメント)というキーワードが最近ではあまり聞かれなくなりました。しかし、業種によって違いはありますが、SCMの目的である、「市場・顧客と製造などの供給元との連鎖活動であるチェーン上での調達・供給のスピードアップを図る」、「販売機会損失や不良在庫を無くすという在庫の適正化を実現し、キャッシュフロー効率を向上させる」というテーマは、あらゆる企業において継続的な課題であることには変わりありません。

サプライチェーンは、もともと戦争における兵力や物資を最前線に供給する兵站(へいたん)を表すロジステッィクス(軍事物資供給)を商品の供給および生産・調達にまで拡大した概念です。

SCMにおいて重要なPSI計画マネジメント

SCMの本質は、市場への迅速な対応と経営資源の最適化である。この視点から重要な課題は、
・顧客の満足していただける製品を顧客が欲する時に供給すること
・棚卸資産の適正化を図ることにより経営資源および事業の効率を図ること
と言えます。この課題を実現させる管理手法がPSI計画マネジメントです。

PSIとは、P:Production(製造)あるいはPurchase(仕入れ)、S:Sales(販売)、I:Inventory(在庫)を表し、生(生産)販(販売)在(在庫)の計画のことを言います。

PSI計画マネジメントとは、販売計画(月次販売計画や週次販売計画など)を立て、その計画を達成させるために在庫量の計画を立案し、その在庫量の計画に合うように生産量あるいは仕入れ量の計画を行い、実行することです。

PSI計画マネジメントにおける販売計画と需要予測

販売計画は製造計画や仕入れ計画の基となり、実際の販売の結果としての在庫量を決定する重要な要素となるため、あらゆる企業での必要かつ重要な業務です。

将来の販売計画の立案は容易ではありません。。しかし販売計画が、過剰在庫や欠品を生み出す要因となることを考えれば、容易ではないけれども計画を立案しないわけにはいきません。。しかしながら、この販売計画立案業務が重要であるにもかかわらず、いまだに経験と勘に頼っている企業が多いことが実情です。変動が激しい時期こそ計画的な経営が必要であり、論理的な販売計画立案のプロセスが必要です。

論理的な販売計画立案のプロセスの実現は、適切な需要予測に基づく販売計画立案業務の構築が必要といえます。

需要予測業務に活用される需要予測システム

需要予測をいかに効果的に行うかということは企業にとって非常に重要な問題である。需要に応じた最適生産計画や最適在庫量の決定は、経営工学においてオペレーションズ・リサーチ(OR:Operations Research)という分野で古くから議論されてきたテーマでもあります。

直近の需要予測は過去から現在に至るまでの現象が将来も継続して発生するであろうという前提に立ち、過去のデータをいかに解析し、それにより得られる情報をいかに上手く使いこなして、客観的に、誰に対しても説得力のある方法で将来の需要を予測するという時系列分析は、企業の意思決定業務を効率化する重要な機能です。

個々の時系列分析手法についての知識がなくても、自動的に最適な時系列分析手法を選択して直近の需要予測を実行する需要予測システムの登場により、精度高い販売計画の立案および必要な安全在庫を加味した在庫計画の立案が可能となりました。