「よく売れるもの」と「あまり売れないもの」の需要実績特性に応じた需要予測が必要です。

時系列データには、先に述べた変動特性と需要実績特性が存在します。変動特性が同じでも、需要実績特性が異なれば、予測統計手法も異なります。需要実績特性に応じた、予測統計手法を選択しなければなりません。

時系列データの需要特性と需要予測

需要予測は、過去の時系列実績データの特性を分析し、その特性が将来も継続すると考えて将来の需要を予測することが基本です。
時系列データには、先に述べた変動特性と、需要実績に応じて
連続型実績データ
・間歇型実績(離散型実績)データ
に分けることができます。



連続型実績データとは、日用品や最寄品などのような高頻度の需要実績を持つ時系列データです。
間歇型実績(離散型実績)データとは、修理部品などのような低頻度の需要実績を持つ時系列データです。

連続型実績データには、もちろん、傾向変動、循環(周期)変動、季節変動および、不規則変動が含まれます。連続型実績データの需要予測に使用されるのは指数平滑法が一般的であり、多くの需要予測システムや需要予測ソフトウエアに実装されています。

指数平滑法は
ブラウン流指数平滑法
    ・単純平滑法  傾向変動の少ない安定したアイテム
    ・2次平滑法  上昇傾向あるいは下降傾向のアイテム
    ・3次平滑法  上昇傾向あるいは下降傾向のアイテム
ウィンター流指数平滑法 季節変動のあるアイテム
に分類されます。
連続型実績データの需要予測を行おうとする場合には、需要予測システムや需要予測ソフトウエアに、上記の指数平滑法が実装されているかどうかの検討が必要です。

間歇型実績データ(離散型実績データ)の需要特性を持つデータの特徴は、間歇泉(間欠泉)という名前のとおり、時々湧き出があるような時系列データが特徴です。傾向変動、循環(周期)変動、季節変動がないため、指数平滑法による需要予測は適してはいません。

間歇型実績データ(離散型実績データ )に対応出来る需要予測機能を有する汎用需要予測システム(需要予測ソフトウエア)製品もあります。この製品の場合、モンテカルロシミュレーションのひとつである統計的推論の手法、ブートストラップ法による需要予測を実現しています。米国特許を有している需要予測機能です。
連続型実績データに含まれる、不規則型の変動特性を有する時系列データにおいても、この需要予測機能は有効だと思われます。

需要実績特性に応じた予測統計手法を自動選択する需要予測システム

間歇型実績データ(離散型実績データ)の予測が可能な需要予測システム

弊社が扱っております、SmartForecasts(スマートフォーキャスト)は間歇型実績データ(離散型実績データ)の予測が可能な需要予測システムです。
U.S. National Science Foundation (米国 科学財団)がスポンサーとなり、 Smart Software 社を中心とし需要予測手法の研究が行われました。この研究により画期的な間歇需要予測手法が開発され、他のいずれの手法よりも、精度が高いことが立証されました。現在この予測手法は米国特許となっております。

詳細については、製品紹介のページをご覧ください。